サシモニ

サシ飲みがあるなら、サシモーニング(略称サシモニ)があっても良いじゃない

感じる感覚を増幅する。

今回のサシモニのお相手はカマコンバレー仲間の池田さん。某大手広告会社に勤めるグラフィックデザイナー歴22年のベテランさん。デザインの話から鎌倉での生活の話や子供との関わり方等々。素敵な大人の話です。グラフィックデザインの仕事に興味のある方も、鎌倉に興味のある方にも幅広くオススメです!是非ご一読ください!
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グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーの仕事。友人でも同職の人がいるのですが、グラフィックデザイナーの仕事ってどういうものなのでしょうか。「美大に行く人ってゼロから何かを作りたい人と、解決するためにデザインしたい人の2パターンに分かれます。自分は後者。広告はコミュニケーションだから絵画とは違う。解決策を提供するのが広告です。」なるほど。いきなり素敵な結論いただきました。広告デザインは解決するものを作っている。その通りですね。普段はどのように仕事をしているのでしょうか。「多くの企業やサービスに携わる仕事をしていますよ。広告会社にいると多種多様な人やメーカーの人と関係を持てるのが楽しいですね。」「毎回新しいクライアントの度に勉強します。本気で考えている人や、本気で売りたいと考えている人と一緒に仕事をすることが楽しい。良いものを作りたいというメッセージを伝えたいし、気持ちベースで応えたいと思う。」普段は落ち着いた感じの池田さん。仕事に対してはとっても真摯で熱い感じが伝わってきます!!
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デザイン業界の移り変わり

22年もやられていると時代の移り変わりを感じられるのではないかと思います。デザイン業界でも感じるものはあるのでしょうか。「テクノロジーの進化が一番大きいですね。昔は文字組みをするだけの文字組み屋さんがいて、それを出力して版下に繋げる。それがMACが登場したら、いつの間にかデータ入稿が基本になりました。」データ入稿って今や当たり前ですもんね。文明の利器を感じます。「昔は手作り感のあるものだったんですよ。写植の前はレタリングで一つ一つ作る。僕は今でも水族館の広告は自分で文字を作っています。フォントがデジタルに変わったときに、冷たさを感じたんです。イラストを自分で作るのであれば、文字も作ります。」池田さんが個人でやっていられる水族館の広告。下記写真にありますが、暖かさがありますよね。これは文字を一つ一つ作っているからなのですか。職人さんって凄いな!!
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欲しいものは描く・作る

デザイナーとして長く働かれている池田さん。やはり小さな頃から絵を描くことが好きだったのでしょうか。「子供の頃から絵を描いたり、作ることが好きだったですね。絵を描くことで欲しいものを手に入れていたかもしれない。粘土でもロボットを作っていました。」面白いですね。自分が描くことや作ることで、実物を手に入れることなく、手に入れた満足感を覚えていたんですね。僕にはなかった感覚です。「表現の仕方が合っていたんですよね。描いていた絵はファンタジーではなく、欲しいもの好きなものをひたすら描いていました。実物を描いていたのは、現在の広告の仕事に繋がっているかもしれません。」そっか。小さなときに好きでやっていたことが今の仕事に繋がっている。天職といえるものなのかもしれませんね。
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鎌倉での生活

池田さんは元々鎌倉の生まれ育ちではなく、数年前に鎌倉に移住されてきたそうです。実際に鎌倉に住んでみてどうなのでしょうか。「鎌倉に引越してきてからも小さな頃と変わりなく、何かしら作っています。棚を作ったり、下駄箱を作ったり。作ることが自分の基本にありますね。」池田さんのご家庭では、冬は池田さん自身が薪を割って薪ストーブで生活したり、電子レンジもご自宅にないそうです。ホント昔ながらの自然な生活ですね。お子さんとはどのように接しているのでしょうか。「子供には楽しませることを大事にしています。お風呂に入るのも楽しませる。すると自発的に楽しめるようになって、おもちゃや本を持って2時間入るようになりますよ。」徹底的に子供を楽しませる。良いですね!!「自分の生活の中でどう楽しめるかを教えています。洗濯物を畳むのを褒めてあげると好きになってやるようになるし、出来るようになる。小学校1年生で林檎剥いてお母さんにあげたりしています。」「ご飯を食べるときは、自分が何を食べても「美味しいね。」って言って食べると、子供も食べたくなりますよね。寝るときも思い付きの話をしてあげるだけで、子供が布団に入ることが好きになる。すると、子供が思い付きの話をしてくれるようになって楽しいですね。」素敵です。子供の教育ってやったことないので分かりませんが、池田さんのこの話は絶対に心がけていきたい!!。。。まずは彼女作れ俺!!
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デザイナーの仕事の楽しみ

あらためてデザイナーの仕事の楽しさってどこにあるのでしょうか。「今の仕事はディレクター職ですが、やっぱり手を動かすのが好きだなと思います。もちろん、自分と違う人の力を得ることで、形になる部分の面白さはあります。予想だにしないアイデアの面白さはある。ただ、全てを仕上げられない部分で自分だったらこうしたいと思うこともありますね。」そうなのか。会社での地位が上がると管理職になって、やりたいことがやれないことがあると一般的に聞きますが、葛藤もありながら楽しい部分も感じていらっしゃるのですね。将来やりたいことって何かあるんですかね。「将来的なビジョンは特にないです。どの企業の仕事をしたいとか、そういったものがないですね。良い物が作りたい人がいれば一緒にやりたいと思う。きちんと人と関わっていきたいです。その場その場の気持ちとか大事な気がしますね。」「5年後10年後に作るものがデザインじゃなくても良いです。広告やグラッフィクだけの枠ではない。誰かの役に立つものでありたい。出たものが愛されれば良い。むしろ俺のこと放っておいて貰って良いですよ。」面白いなぁ。デザイナーさんって俺が俺がで結構出たがりなのかと思っていたら、そうでもないんですね。「足下をちゃんと見てやっていく方が楽しいかもしれないですね。3年後の解決よりも今が大事。ぼやっと将来を見ておくことは考えますが、急いで売るためにはダメですね。」「感じることが大事です。感じる感覚を増幅する。それがデザイン思考に繋がる。手を動かすことで学ぶのは触ってみて感じてみたい。」感じる感覚を増幅する。メチャメチャ良い言葉ですね。なんか普段受けない刺激を受けることが出来ました。池田さんありがとうございました!!
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僕はこう思った

池田さんの話。今の時代に生きる者としてとっても参考になる話が多かったです。今や電車の中にいると誰もがスマホをいじっている。僕もそうです。ちょっとした空き時間でも、ついスマホをいじってしまうことが多々あります。でも、それをやっていて感じているのか。自分の感覚で感じているのか。そう問われたら、ただただ流れているものを右から左へやり過ごしているのが95%くらいな気がします。あらためて自分自身の感じる感覚を尊重させないとと気付かされました。そして池田さんのお子様への接し方も素敵です。でも、これって決して子供に対することだけじゃなくて、会社の部下や同僚や仲間たち。全ての関わる人に言えることではないでしょうか。とにかく徹底的に楽しめるようにする。僕は未だに洗濯物が楽しいと思ったことはありません。でも池田さんのお子さんは「洗濯物は楽しいもの」という認識が芽生えて、楽しんでやって上達もする。それと同じくらいに今目の前にある仕事や、全ての出来事を楽しめる観点から見ていけば、世の中の全てが楽しいものと自分自身が捉えることができる。そうすれば毎日が楽しさで彩られた日々になるのではないでしょうか。一日一日を楽しんでいきましょう!!
 

今日のサシモニ会場

店名:café vivement dimanche

住所:神奈川県鎌倉市小町2-1-5 桜井ビル 1F

URL:カフェヴィヴモンディモンシュ (café vivement dimanche ) - 鎌倉/カフェ [食べログ]

感想:ここのワッフルはなかなかイケてます!!週末の昼間なんかはいつも大混雑。だからこそ、朝からゆっくり過ごしてみるのも良いものですよ。オススメです!

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サシモニお相手募集

サシモニのお相手を募集しています!!都内及び神奈川県内であれば、大体どこでも出向いています!!
「記事にされるのはちょっと。。。」という方も、ご安心ください。もちろん、ご本人の承諾があった場合のみ記事にしておりますので、普通にサシで朝食をご一緒するだけで問題なしです。

ちなみに、僕が話を聞いてばかりのような印象をお持ちかもしれませんが、喋る方も大好きなので、出来る限り持っているものは、全てお伝えする所存であります。

「菱木とサシモニしてしてみよう」と思った方は、是非お気軽に下記連絡先までご連絡ください!